軽やかさと、奥行きのある旨みをひとくちに
原料米には青森県産の「華想い」と「まっしぐら」を用い、精米歩合60%で仕上げた特別純米酒です。世界遺産・白神山地の麓から湧き出す軟水を仕込み水として使っているため、香りは控えめながらも爽やかさがあり、口に含むと米本来のまろやかな旨みが広がります。飲み口はすっきりとしながらも、しっかりと芯のある味わいです。
辛さのなかに、ふくよかな甘みのニュアンスも感じられるバランスです。冷酒での透明感、常温でのふくらみ、燗ではやわらかな余韻。それぞれの温度帯で表情を変えるのも、特長のひとつです。
食事に寄り添う、静かな名脇役として
このお酒の魅力は、どんな料理にも調和できるところです。刺身、焼き魚、煮物などの和食はもちろん、塩味や醤油ベースの肉料理とも相性が良いです。油を使った料理のあと味を、軽やかに締めてくれる効果もあります。
派手に主張せず、けれど確かな存在感をもって料理を引き立てるお酒です。日々の一皿に、少しだけ丁寧な時間を添える存在であれたらと、私たちは願っています。
- 味わい すっきり
- 香り さわやか
- 甘辛 やや辛口
- お薦めの飲み方 冷◎、室温◎、熱燗◎
安東水軍ってなに?
「安東水軍」とは、12世紀後半から15世紀にかけて津軽十三湊(とさみなと)を拠点に日本海で活躍した海の民です。交易を通じて北日本と大陸、そして京との結びつきを築き、日本海の覇者と呼ばれました。その存在は、津軽の地がかつて文化と経済の交差点であったことを今に伝えています。
赤いラベルに描かれた夕陽は、日本海に沈む陽と、歴史の中に生きた彼らの情熱を象徴しています。その名を冠した酒に、私たちはこの地の風土と誇りを静かに込めています。